DAICHIと僕と、夢の跡

ダイアリーからのスムーズな移行に失敗した男

人の上に人を創らず

最近になって、ようやく職場に人員の補充が行われた。

会社の将来の事を思うなら、継続的に若い人を雇用して社内の人口ピラミッドの構成をピラミッド型にするべきなのだろうが、
今の会社はコマの形だ。いや、最近の日本の人口ピラミッドの形とほぼ同じかな。
いや、コマだ。


そして補充された人員2人は50代だ。
何故だ。



1ヶ月半程前、1人先に働き始めたんだが仕事を全然覚えんし、そもそもそのレベルの話ではない。
本当に正常なのか不安になるところだ。

例えば、「紅茶をいれる」という行動。
「紅茶をいれて」と言えば、やった事のある人は全員出来ると思う。
使う道具が一通り揃えてあれば、自分で考えてやれるだろう。

やった事無くても、「コップにティーバッグを入れて、お湯を入れて2分待つ」
これくらいの情報を与えてあげれば出来るはずだ。


しかしその人はそれだけでは無理だ。

ティーバッグを袋から出したらゴミをゴミ箱に捨てる。」
ティーバッグをコップに入れる」
「ポットのボタンを押す前にコップをポットの前に置く」
「ポットのボタンを押してコップの7割くらいまでお湯を入れる」
「2分待ったらティーバッグを取り出してゴミ箱に入れる」
「コップにお湯を入れたら熱くなるから取っ手を持つ」
「お湯が無くなったら水を補充する」
「使い終わったコップは洗って元の場所に戻す」
「お湯を触ると火傷するからお湯を触らない」


ここまで説明してやっと出来るか出来ないかってところだ。

仕事は覚えているのかもしれないが、注意力が低過ぎてかなりミスが多い。

ゴミを捨てずにその辺に置きっぱなしにしたり、
使い終わったティーバッグをその辺に置きっぱなしにしたり、
ポットの水が空になったけど放置したり、
コップにティーバッグを入れずにお湯を入れたり、
ポットのフタを開けっ放しにしたり、
ゴミ箱じゃない所にゴミを入れたり、
使い終わったコップを洗わずに片付けたり、
ティーバッグを漬けたまま他の事をして、紅茶入れてる事を忘れたり、
そもそも紅茶を入れるという作業自体を忘れるまである。

その人に「2時丁度に紅茶を用意しておいて」と伝えたとしたら、
1時50分くらいに「お湯を沸かした方が良いですか?」と聞いてくるぞ。

「2時丁度に紅茶を用意しておいて」と言われたら、2時より前にお湯が沸いてないといけないし、2時より前に作り始めないといけない。不思議だよな!


これは例えなので実際の作業では無いが、これをスケールアップしたような事がめちゃめちゃ起こる。

1ヶ月以上やっていても全然良くならない。
良くなったと思うと、別の所でミスをする。



そして5日前からもう1人の50代の人が入ってきた。
5日前は研修。4日前は見学で、3日前から少しずつ作業を体験して貰っている。

その人は始めて3日目だが、既に1ヶ月半前からやっているおっさんの仕事の理解度を超えてしまった。

みんなそのレベルで覚えて行ってたような気がするが、対比でめっちゃ優秀に見える。